2007.10.31
【今週の一冊】『たんば色の覚書』読書案内
辺見庸『たんば色の覚書』(毎日新聞社)
アメリカのCCRというロックバンドに「雨を見たかい」という1971年のヒット曲があります。力強く美しいメロディーにのせて歌われるのは「雨が降るだろう 晴れた日に」「キラキラ光りながら雨のように降り注ぐんだ」という歌詞です。その雨がベトナム戦争で米軍が落としたナパーム弾のことをさしているということを、この本ではじめて知りました。そのため、アメリカの多くの州では放送が自粛されました。イラク戦争下でもまた同様の事態になったそうです。
この本はとりわけ死刑が人間の尊厳をかけた大きな問いであることを中心において重たい力をもっています。ナパーム弾は今日も、この国でも降り続けている、ということもこの本を読んで知りました。
(ハルマサ編集長)
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