既刊情報 一覧

101人が選ぶ「とっておきの言葉」

101人が選ぶ「とっておきの言葉」

小説家、俳優、タレント、スポーツ選手、企業家、学者等様々な分野で活躍する101人が選ぶ多種多様なとっておきの言葉。なぜその言葉を選んだのかというコメントも色んな思いがあり必読。

ISBN:978-4-309-61706-0
定価1,404円(税込)

14歳の世渡り術編集部編

正しい目玉焼きの作り方

正しい目玉焼きの作り方

風邪のときに作るおかゆがマズイ、服を洗濯でダメにした、穴のあいたくつ下をはいている……そんな人のために、洗濯・料理・片付けと掃除・裁縫の基本のきを学ぶための一冊。目指せ、生活力のある大人!

ISBN:978-4-309-61705-3
定価1,404円(税込)

森下えみこイラスト

イラストマンガ家。女性の共感を呼ぶコミックエッセイが人気。『私の敬語正しいと思っていたけれど。』『キャベツのせん切り、できますか?』『私のテーブルマナー本当に大丈夫?』など。

監修 井出杏海/クライ・ムキ/木村由依/毎田祥子

宇宙を仕事にしよう!

宇宙を仕事にしよう!

宇宙にかかわる仕事って、宇宙飛行士以外に何があるの? 専門的な学校に通わないと入れないの? 宇宙を夢見る人たちの疑問に、先輩たちが自身の経験をもとにリアルに答えます。

ISBN:978-4-309-61704-6
定価1,404円(税込)

村沢譲

青山学院大学卒業。ライター。宇宙作家クラブ会員。映画「宇宙兄弟」や「オデッセイ」の設定や解説を担当。主な著作に『世界一わかりやすいロケットのはなし』『日の丸ロケッツ』『月への招待状』などがある。

昆虫たちの世渡り術

昆虫たちの世渡り術

奴隷をこき使うサムライアリ、子育てはアリ任せのシジミチョウ、求愛にプレゼントは欠かさないオドリバエ……生態系の下位にいる昆虫たちが、熾烈な世界で生き抜くユニークな生存戦略を伝授!

ISBN:978-4-309-61703-9
定価1,404円(税込)

海野和男

1947年生。昆虫写真家。東京農工大学の日高敏隆研究室で昆虫行動学を学び、アジアやアメリカの熱帯雨林地域で昆虫の擬態を長年撮影する。日本自然科学写真協会会長、日本動物行動学会会員、日本写真家協会会員。

学校では教えてくれない ゆかいな日本語

学校では教えてくれない ゆかいな日本語

普段使っている日本語、単なるコミュニケーションの道具だと思ったら大まちがい。遊び心に満ちた、ゆかいで、たのしいその世界を知って、言語の達人になろう。

ISBN:978-4-309-61702-2
定価1,404円(税込)

今野真二

1958年生まれ。清泉女子大学教授。日本語学専攻。『辞書をよむ』『漢字からみた日本語の歴史』『百年前の日本語』『かなづかいの歴史』『振仮名の歴史』など著書多数。

生命の始まりを探して 僕は生物学者になった

生命の始まりを探して 僕は生物学者になった

深海、砂漠、北極&南極、地底、そして宇宙へ……“生物学界のインディ・ジョーンズ”こと長沼センセイが、極限環境で出会ったフシギな生物の姿を通して「生命とは何か?」に迫る!

ISBN:978-4-309-61701-5
定価1,404円(税込)

長沼毅

1961年生。生物学者、広島大学大学院生物圏科学研究科教授。筑波大学大学院生物科学研究科博士過程修了。専門は極限環境の生物学、生物海洋学。著書に『形態の生命誌』『死なないやつら』等多数、テレビでも活躍。

マンガがあるじゃないか

マンガがあるじゃないか

全国の中高生へ、本当に面白い、とっておきの名作・傑作・衝撃作を教えます。木皿泉、ヤマザキマリ、宮田俊哉(Kis-My-Ft2)、佐渡島庸平、オカリナ(おかずクラブ)、高野秀行etc.

薦めるマンガガイドの決定版! さあ広大なマンガの荒野へ!

ISBN:978-4-309-61700-8
定価1,404円(税込)

河出書房新社編集部 編

著者
木皿泉/光浦靖子/ヤマザキマリ/坂東巳之助/みなもと太郎/吉川浩満/荻原規子/辛酸なめ子/オカリナ(おかずクラブ)/中野京子/中条省平/佐渡島庸平/香山リカ/春風亭一之輔/サンキュータツオ/ヨシダナギ/細谷佳正/長尾謙一郎/佐藤克文/宮田俊哉(Kis-My-Ft2)/永江朗/高野秀行/水島裕/西智子/飲茶/大橋智之/奥平邦彦/蒼井ブルー/宇野常寛

聞く力 話す力 インタビュー術入門

聞く力 話す力 インタビュー術入門

沢尻エリカ、玉三郎、カストロ議長…テレビ報道に携わって30年、千人を超える人々にインタビューしてきた名キャスターが実例を挙げながら贈る、人の心をひらく聞き方・話し方のヒント。

ISBN:978-4-309-61699-5
定価1,404円(税込)

松原 耕二

1960年山口県生まれ。「筑紫哲也NEWS23」「報道特集」のディレクターなどを経て、「ニュースの森」「NEWS23X」のメインキャスターをつとめる。現在、「週刊報道LIFE」のメインキャスター。

14歳からの宇宙論

14歳からの宇宙論

宇宙はいつ、どのように始まったのか? この先は? もう一つ別の宇宙がある?……最先端の科学によって次々と明らかにされた宇宙の姿を、世界をリードする物理学者がやさしく紐とく。

ISBN:978-4-309-61698-8
定価1,404円(税込)

佐藤 勝彦

1945年生。京都大学理学部物理学科卒。同博士課程修了、理学博士。自然科学研究機構長。専攻は宇宙論・宇宙物理学。主著に『インフレーション宇宙論』『宇宙論入門』『眠れなくなる宇宙のはなし』他多数。

発信力の育てかた

発信力の育てかた

ツイッター、ブログ、YouTube……これからは一人一人が発信者=ジャーナリストになる時代だ! 不特定多数の人に「伝える」ための基本がすぐに身につく、新時代の教科書。

ISBN:978-4-309-61697-1
定価1,404円(税込)

外岡 秀俊

1953年札幌市生まれ。76年、東大在学中に書いた『北帰行』で第13回文藝賞を受賞。現在、中原清一郎名義で小説家として、外岡秀俊名義でジャーナリストとして活躍。最新小説として『カノン』がある。

生き延びるための作文教室

生き延びるための作文教室

作文とはウソを書くことである! 学校では教えられない、ふつうでない作文のすすめ。個性的である必要はない。個性的に「見える」方法を教えよう。いつまでみんなと同じこと書いてるの?

ISBN:978-4-309-61696-4
定価1,404円(税込)

石原 千秋

1955年生まれ。早稲田大学教育学部・総合科学学術院教授(日本近代文学)。『読者はどこにいるのか』『受験国語が君を救う!』『教養としての大学受験国語』『『こころ』で読みなおす漱石文学』など。

14歳からの戦争のリアル

14歳からの戦争のリアル

実際、戦争へ行くってどういうことなの? 第二次大戦経験者、イラク帰還兵、戦場ボランティア、紛争解決人、韓国兵役拒否亡命者、元自衛隊員、出稼ぎ労働経験者にきく、戦争のリアル。

ISBN:978-4-309-61695-7
定価1,404円(税込)

雨宮 処凛

1975年生まれ。作家・活動家。2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国』でデビュー。以降、プレカリアート問題を中心に執筆。『右翼と左翼はどうちがう?』『14歳からの原発問題』等、著書多数。

世界を平和にするためのささやかな提案

世界を平和にするためのささやかな提案

いま、「世界を平和にする」ためになにができるのか? 22人が提案する、平和のためのアイデア。黒柳徹子、伊勢崎賢治、中川翔子、加古里子、最果タヒ、木村草太、春香クリスティーンetc.

ISBN:978-4-309-61694-0
定価1,296円(税込)

黒柳徹子/徳永進/中川翔子/永江朗/伊勢崎賢治/木村草太/香山リカ/ヨシタケシンスケ/田中優/島田裕巳/小島慶子/春香クリスティーン/辛酸なめ子/竹内薫/最果タヒ/山本敏晴/山極寿一/上坂すみれ/文月悠光/サヘル・ローズ/池澤春菜/加古里子

よのなかを変える技術

よのなかを変える技術』

君の絶望はよのなかを変える希望だ――この世界では必ず誰か困ってる。それは彼らが「よのなかの仕組み」から外れているから。困難を解決するための、一番やさしいソーシャルデザイン入門。

ISBN:978-4-309-61693-3
定価1,404円(税込)

今 一生

ライター、編集者。著書に、『ソーシャルデザイン50の方法』『日本一醜い親への手紙』『家を捨てよ、街へ出よう』『完全家出マニュアル』ほか多数。近年では全国で「社会起業支援サミット」を無料開催している。

夏目漱石、読んじゃえば?

夏目漱石、読んじゃえば?』

漱石って文豪と言われているけど面白いの? どう読めばいいの? そもそも小説の面白さって何? 奥泉光が全く新しい読み方、伝授します。香日ゆらによる漱石案内漫画付き。

ISBN:978-4-309-61692-6
定価1,404円(税込)

奥泉 光

1956年山形県生まれ。1986年に『地の鳥 天の魚群』でデビュー。1993年『ノヴァーリスの引用』で野間文芸新人賞、1994年『石の来歴』で芥川賞、2009年『神器』で野間文芸賞を受賞。

香日 ゆら

はじめての聖書

はじめての聖書

羊、クリスマス、十字架から、ノア、モーセ、イエス、罪、愛、最後の審判……聖書の重要ポイントをきわめて平易に説き直す。若い人びとへ送る、ほんものの聖書を読むための「予告編」。

ISBN:978-4-309-61691-9
定価1,404円(税込)

橋爪 大三郎

1948年、神奈川県生まれ。社会学者。『はじめての構造主義』、『世界がわかる宗教社会学入門』、『世界は宗教で動いてる』、『ふしぎなキリスト教』(共著)、『ゆかいな仏教』(共著)など著書多数。

世界の見方が変わる「数学」入門

世界の見方が変わる「数学」入門

地球の大きさはどうやって測ったの? 小数点って? 円周率? …小学校でも教わらなかった素朴な問いをやさしく紐解き、驚きに満ちた数の世界へご案内! 数学アレルギーだって治るかも。

ISBN:978-4-309-61690-2
定価1,404円(税込)

桜井 進

1968年生。サイエンスナビゲーター。東京工業大学理学部数学科、同大大学院卒業。在学中から予備校講師として活躍、数学や物理を楽しく生徒へ伝える。著書に『感動する!数学』『面白くて眠れなくなる数学』他。

真夜中のディズニーで考えた働く幸せ

真夜中のディズニーで考えた働く幸せ

落ち続けた入社試験、お客がいない夜のパークでの業務……。ベストセラー『ディズニーそうじの神様』の著者自らが、実際にディズニーで働きながら学んだ「仕事」と「人生」の意味を綴る。

ISBN:978-4-309-61688-9
定価1,404円(税込)

鎌田 洋

東京ディズニーランドオープンに伴い、初代ナイトカストーディアル(夜間清掃部門)・トレーナー兼スーパーバイザーに就任。その後、スタッフの指導・育成に携わったのち、'99年、ヴィジョナリー・ジャパン設立。

生き抜くための整体

生き抜くための整体

力を発揮したい時こそ、深い呼吸で力を抜こう。生きるのがグッと楽になる。自分の癖やしぐさを観察し、心のコンディションを整える方法を解説。身体と心をフワッとゆるめるメソッドも満載!

ISBN:978-4-309-61689-6
定価1,404円(税込)

片山 洋次郎

1950年生まれ。東京大学教養学部中退。現在、気響会整体道場を主宰。「野口整体」の思想に触発されながら独自の整体法の技術を創り上げた。身体の現場から「身も心もチョット楽になる方法」を提言している。

「がんばらない」人生相談

「がんばらない」人生相談

「人間はなんのために生きているのですか?」――お金儲けや競争社会、クダラヌ大人の誘惑に、まっすぐすくすくまき込まれないためのまわり道。人生になやむ中高生へおくる指南書。

ISBN:978-4-309-61686-5
定価1,296円(税込)

ひろ さちや

1936年、大阪生まれ。東京大学文学部印度哲学科卒。同大学院印度哲学専攻博士課程中退。今では仏教、インド思想の研究、執筆で活動。主著に『仏教の歴史』『親鸞』『「狂い」のすすめ』『「善人」のやめ方』など。

じぶんリセット

じぶんリセット

平凡でつまらない毎日をちょっと面白くする方法。「もしも、○○だったら……」と空想しながら、日常の「あたり前」をリセットすると、今まで気づかなかった新しい価値が見えてくる!

ISBN:978-4-309-61687-2
定価1,296円(税込)

小山 薫堂

放送作家。脚本家。東北芸術工科大学デザイン工学部企画構想学科長。1964年、熊本県天草市生まれ。脚本を手がけた映画『おくりびと』でアカデミー賞外国語部門賞を受賞。「くまモン」の生みの親でもある。

14歳からわかる生命倫理

14歳からわかる生命倫理

尊厳死、出生前診断、代理出産、臓器移植、デザイナーベビー……進歩し続ける医療を前に「命の格差」が広がっています。誰もが向き合うことになる「命」を巡る問題をイチから読み解く1冊。

ISBN:978-4-309-61685-8
定価1,296円(税込)

雨宮 処凛

1975年生まれ。作家・活動家。2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国』でデビュー。以降、プレカリアート問題を中心に執筆。『右翼と左翼はどうちがう?』『14歳からの原発問題』等、著書多数。

ちゃんとわかる消費税

ちゃんとわかる消費税

8%に増税される消費税。政治家のウソ、黙りこむマスコミ、増税を活用する大企業、増える滞納額……弱者を見捨てるこの税のしくみと問題点を正しく理解し、今こそイチから学び直す。

ISBN:978-4-309-61684-1
定価1,296円(税込)

斎藤 貴男

1958年東京生まれ。ジャーナリスト。早稲田大学商学部卒業。英国バーミンガム大学大学院修了。『機会不平等』『ルポ改憲潮流』『消費税のカラクリ』『「東京電力」研究 排除の系譜』等、著者多数。

偽善のすすめ

偽善のすすめ

人間の行う善は、すべて偽善だ。ならば、気が向いた時だけ善行をしよう。偽善者になろう!大切なのは、動機や気持ちではなく結果なのだから。歴史を踏まえ、本当の倫理とは何かを考える。

ISBN:978-4-309-61683-4
定価1,296円(税込)

パオロ・マッツァリーノ

イタリア生まれの戯作者。日本文化に造詣が深い。公式プロフィールにはイタリアン大学日本文化研究科卒とあるが大学自体の存在が未確認。著書に『反社会学講座』(ちくま文庫)、『つっこみ力』(ちくま新書)など。

医者になりたい君へ

医者になりたい君へ

14歳の夏に医者になろうと思い、日本初の難手術「バチスタ手術」を成功、世界の一線に立つ心臓外科医が医療と人々の姿、夢と現実、医学の可能性を綴る。命の最前線で見えたものとは――。

ISBN:978-4-309-61682-7
定価1,296円(税込)

須磨 久善

大阪医科大学卒業。須磨ハートクリニック院長、順天堂大学客員教授。世界初の胃大網動脈を用いた冠動脈バイパス手術や日本初のバチスタ手術を成功させ、ドラマ「医龍」「チームバチスタの栄光」等の監修も務める。

特別授業 “死”について話そう

特別授業 “死”について話そう

死について、何を学び、これから先をどう生きるのか――。いじめや自殺など、思春期を迎え、生きることの難しさに直面する10代に向けて、全18教科、豪華教授陣が誌上特別授業を開講。

ISBN:978-4-309-61681-0
定価1,296円(税込)

和合亮一/佐々涼子/島田裕巳/角幡唯介/森川すいめい/伊沢正名/川口有美子/畑正憲/酒井順子/園子温/元村有希子/最果タヒ/中森明夫/本郷和人/湯山玲子/佐治晴夫/遠藤秀紀/徳永進

戦後日本史の考え方・学び方

戦後日本史の考え方・学び方

占領、55年体制、高度経済成長、バブル、沖縄や在日コリアンから見た戦後、そして今――これだけは知っておきたい重要ポイントを熱血レクチャー。未来を生きる人のための新しい歴史入門。

ISBN:978-4-309-61680-3
定価1,296円(税込)

成田 龍一

1951年、大阪市生まれ。日本女子大学人間社会学部教授(近現代日本史)。『近現代日本史と歴史学』『「戦争経験」の戦後史』『大正デモクラシー』『〈歴史〉はいかに語られるか』など。

学校では教えてくれない 人生を変える音楽

学校では教えてくれない 人生を変える音楽

時に励まし、時に癒し、時には人生をも変える力を持つ「音楽」。作家、学者、音楽家、アイドル、芸人……26名が薦める音楽ガイド。

ISBN:978-4-309-61679-7
定価1,296円(税込)

又吉直樹/宮下奈都 /みうらじゅん/小路幸也/乙武洋匡/松井咲子(AKB48)/西研/山田ズーニー/町田康/辛酸なめ子/高嶋ちさ子/林丹丹/浦沢直樹/柴田元幸/池辺晋一郎/池谷裕二/桜井進/遠藤秀紀/本川達雄/清塚信也/角田光代/雨宮処凛/小手鞠るい/近藤良平/大崎善生/今日マチ子

自分はバカかもしれないと思ったときに読む本

自分はバカかもしれないと思ったときに読む本

バカはこうしてつくられる! 人気サイエンス作家が、バカをこじらせないための秘訣を伝授。アタマをやわらかくする思考問題付き。

ISBN:978-4-309-61678-0
定価1,296円(税込)

竹内薫

1960年、東京都生まれ。サイエンス作家。科学評論、エッセイ、講演などを幅広くこなす。NHK「サイエンスZERO」ナビゲーター、フジテレビ系「たけしのコマ大数学科」解説などテレビでも活躍中。著書多数。

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世界の見方 の記事一覧

2015.09.17

戦争と、人間の「心」

第二次世界大戦下、ナチスドイツがユダヤ人を強制収容所に送り大量殺戮したという話はご存じでしょう。ユダヤ人輸送の責任者だったアイヒマンという男は、さぞ凶悪な人物と思いきや、ごくごく普通の小役人。戦後の裁判では、「自分は命令に従っただけ」と言うのです。アーレントという哲学者はそれを「悪の陳腐さ」と呼びました。

なぜごく普通の人がそんなことまでしてしまうのか?

ミルグラムというアメリカの心理学者がこんな実験を行なっています(「電気ショック実験」「服従実験」「アイヒマン実験」などと呼ばれます)。

実験参加者が集められ、2人1組になり、くじ引きで「教師役」「生徒役」に分かれます。くじ引きには仕掛けがあって参加者は必ず「教師」になるようになっています。「生徒」は実はサクラです。

「生徒」は隣室で、あるテストに答えていきますが、間違えるたびに「教師」は電気ショックを与えるよう指示されます。しかもだんだん電圧が上がっていき、隣室からうめき声が聞こえてくるようになります(実は演技です)。

「教師」がためらっても、監督者(この実験を実施している研究者)は続けるように指示します。どこまで電圧が上がったら(どこまで「生徒」が苦しんだら)「教師」は拒否するでしょうか?

結果は、なんと、40人中26人が「非常に危険」と示されている最高設定の電気ショックを与えたのです。しかも全員が、「生徒」が「やめて!」と叫び、やがて声もしなくなる激しいレベル以上まで続けました(ごく初期段階で拒否した人はいなかったということです)。

実験者本人および他の学者や学生などの事前の予測をはるかに(悪い意味で)上回る結果でした。人間という生き物は、ある種の権威(この場合、実験を監督する研究者)に命令されると、間違っていることや意に反したことでも従ってしまうということが示唆されたのです。

この実験は一例ですが、人間の「心」というものがどういうメカニズムを持っているのか、とりわけ追い込まれた状態でどうなってしまうのか、さまざまな心理実験が明らかにしています。生きていくうえで、それらを知っておくことは今後ますます重要かもしれません。

最後に、人間の「心」が追い込まれるといえば、やはり戦争のことを考えざるを得ません。戦争帰還兵や退役兵たちがPTSD(いわゆる「トラウマ」ですね)に苦しむケースが多く、自殺にいたることも少なくないことが知られています。人間の「心」は戦争に耐えられないようにできているのではないでしょうか。
(F)


【読書案内】

さまざまな心理学実験を知りたいなら、
・岡本浩一『社会心理学ショート・ショート――実験でとく心の謎』(新曜社)
・山岸俊男監修『徹底図解 社会心理学』(新星出版社)

ミルグラムの実験の詳細は、
・ミルグラム『服従の心理』(山形浩生訳、河出文庫)

なんとフランスに服従実験をテレビのクイズ番組で再現しようとしたツワモノがいます、
・ニック+エルチャニノフ『死のテレビ実験――人はどこまで服従するのか』(高野優監訳、河出書房新社)

戦争という極限状態と人間の「心」については、
・グロスマン『戦争における「人殺し」の心理学』(安原和見訳、ちくま学芸文庫)

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2015.09.04

さよなら、子どもたち

 あの時、たった一度の目配せで、自分は親友を死に追いやってしまったかもしれないーー
 そんな思いを拭えずに40年抱え続けた一人の映画監督の自伝的作品です。
 映画の舞台は第二次世界大戦中の1944年、ナチス占領下のフランス。前半では、郊外の修道院で寄宿生活を送る12歳の少年ジュリアンと、どこかミステリアスな転入生のボネとの交流が描かれます。互いに惹かれ、男の子の友情を深めていく二人。後半、戦火は次第に厳しくなり、ユダヤ人迫害が進められていきます。そしてある日突然、「ユダヤ人の子どもをかくまっている」という密告によって、授業中の教室にゲシュタポが乗り込んできたのです。
 凍りつく少年たちを舐めるように見るゲシュタポ。ジュリアンに視線が移った瞬間、反射的にボネを見遣ってしまいました。まるで「あいつです」とでも言わんばかりに。彼らはボネを連れて教室を出て行きました。実際、ボネはユダヤ人でした。ふとしたことからジュリアンは、ボネが偽名を使って転入してきたユダヤ人だったことを知っていたのです。
 少年をかくまった罪で、神父の校長先生もまた連行されていきます。最後に神父は振り返って「さよなら子どもたち、また会おう」と応えます。でも「また」の日は永遠に訪れることなく、やがてジュリアンは、ボネがアウシュビッツで、神父が別の収容所で死んだことを知るのです。
…これは監督ルイ・マルが少年時代の経験をもとに作られた映画だと言われています。
過度な演出なく、血が流れる場面もなく、美しい友情と学校生活が淡々と描かれているぶん、あまりにあっけない幕切れ。ガラスが身体のなかで割れたような衝撃と後味の悪さが残ります。
『かわいそうなぞう』以来、"戦争もの” が苦手で避けてきた自分が大学に入り出会ったのがこの映画でした。

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「さよなら子どもたち」

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2015.08.14

この世界の片隅へ

 戦争という時、誰もが真っ先に思い浮かぶイメージのひとつは広島と長崎の原爆雲ではないでしょうか。
 原爆についてはさまざまな悲劇が書かれ、描かれてきました。そのどれもがいまだに衝撃的ですが、さらにおそろしいのは被爆された方々の問題がいまだ解決されていないということ、そしてこの悲劇への回答としてこの国の核武装をすすめる人がいることです。原子力のこわさをなかったことにするという意味では原子力発電所を再稼働させた人がいるということもおそろしいですね。

 原爆のことを知るなら、まずこうの史代の『夕凪の街桜の国』『この世界の片隅に』がおすすめですが、そのあと、後者のタイトルのもとになった『この世界の片隅で』という小さな本もさがしてみてください。こうのさんはこの本への敬意をこめてあえてほぼ同じタイトルをつけたことと思われます。

 この本は何人かの書き手が被爆後の広島の底辺で生きる人々の姿を描いた文章をあつめたもので、戦前からの社会の底辺で闘いながら小説やルポを書いてきた山代巴(やましろ ともえ)が編者となっています。ここから原爆という悲劇が部落や沖縄というそれ以前からあった問題とからみあっていく事実がうかびあがるとともに、しかしその逆境をこえて生きる人々の生き方に感動を受けることでしょう。

 原爆を語る時、絶対に欠かせないもうひとつの大事な作品『はだしのゲン』は『この世界の片隅で』で報告されて原爆スラムの少年たちの激しく美しい、生きるための闘いを描いています。これらの本が教えることは過去の歴史ではなく、この現在への向き合い方です。(A)


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2013.10.18

駅員さんに、缶コーヒーを。

台風で電車が止まるのは、風が強すぎてもしかしたら電車がひっくり返ってしまうかもしれないし、雨が強すぎて運転手が視界不良になってしまうかもしれないからです。O線は全線運休、K線は速度調整、J線は平常通り、こうした時にJ線をリスペクトする気配がありますが、私なんかはこう、運休を決める覚悟のシーンを想像しつつ、O線の選択をリスペクトすることにしています。

各路線にはおそらく、対策本部のようなところがあって、天気図や各駅の様子などいくつもの情報を集めて、決断するのでしょう。運休を決断すれば、各改札はなぜか時折怒号すら発生する緊迫感に包まれるし、謝罪のアナウンスは、むしろその回数が多いことを謝ってほしいくらいに繰り返し連呼されます。翌日になってもなお、「昨日は、台風による運休で、皆様には大変ご迷惑を〜」と謝ってくる様子は、客からの「もう怒ってないよ」を待っているかのよう。
本来、やって来る台風に相対する乗客と鉄道会社は「まったくもう、勘弁してくれよ」と同調できる間柄であるはずなのですが、なぜか乗客は、鉄道会社を台風陣営において、台風と鉄道会社に、丸ごとイラついていたりします。

一昨日の台風では、乗るべき電車が数時間止まっていました。せっかくなので、改札の近くにある椅子に座って、こういう時の問い合わせの種類がどんなものであるかを聞き取ることにしました。その9割が「いつ動きそうですか?」というものでした。それが分からないから、乗客も駅員もみんなでプチパニックになっているのだけれど、「今のところめどは立っておりませんで」と返す駅員さんに更なる不満顔を向けるのがワンセットになっている模様。

とある先輩女性が、「若手の男の子に、“おつかれ”って言いながら、缶コーヒーを渡してみたい」と言っていたのを思い出しました。その場では無視していましたが、今、思い立ちました。こういうとき、改札にいる駅員さんに、缶コーヒーを差し入れしてみるのはどうでしょう。不満顔相手が何人も続きます、そこに“おつかれさまです”と缶コーヒーを持ってくる。そうだよな、俺たち、疲れているよな、と一息つく。会社にいけないくらいで不満顔な私たちと、ただでさえ電車が止まっちゃっているのにそこに厄介な突っ込みが一斉に向かってくる駅員さん。駅員さんに、缶コーヒーを。(T田)

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2011.12.08

なぜいつも「最近、風邪が流行ってますよね」なのか?

私は滅多に風邪をひきません。たぶんもう、7年くらいひいていません。
よく、「バカは風邪をひかない」と言いますが、あれは「バカは風邪に気付かない」ということなんです。だから、私も実は、風邪をひいていたのかもしれないし、今もひいているのかもしれません。

逆も然り。バカではない人は、「風邪をひいていないのに、これは風邪ではないかと勘付く能力が高すぎる」可能性があります。

「いやー、最近、風邪が流行ってますよね」という、お決まりの挨拶がありますね。どうも好きになれません。「流行ってますよね」という挨拶があるならば、「最近、めっきり風邪が流行りませんね」という挨拶もあるべきですが、私は一度もその挨拶を聞いたことがありません。ジッと、風邪が流行っていないタイミングを見計らっているのですが、なかなか「最近、風邪が流行ってますよね」という声はやみません。

要するに、風邪は常に流行っているのです。そして、流行った風邪を前にして、皆さん、「困っちゃうよね、風邪が流行っちゃって」と言い続けます。お分かりですね。なぜ風邪が流行るか、それは「これって風邪かも」という感知する能力が高すぎるからです。

就寝前に熱を計ると38度5分、だったとします。でもその時に、「あれ、お昼に熱いラーメンを食べたからかな」と思えばいい。そうやって、あなた自身が風邪のハードルを下げれば、風邪の流行りなんて、おさえることが出来ると思うのです。


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(編集部 T田)

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