既刊情報 一覧

101人が選ぶ「とっておきの言葉」

101人が選ぶ「とっておきの言葉」

小説家、俳優、タレント、スポーツ選手、企業家、学者等様々な分野で活躍する101人が選ぶ多種多様なとっておきの言葉。なぜその言葉を選んだのかというコメントも色んな思いがあり必読。

ISBN:978-4-309-61706-0
定価1,404円(税込)

14歳の世渡り術編集部編

正しい目玉焼きの作り方

正しい目玉焼きの作り方

風邪のときに作るおかゆがマズイ、服を洗濯でダメにした、穴のあいたくつ下をはいている……そんな人のために、洗濯・料理・片付けと掃除・裁縫の基本のきを学ぶための一冊。目指せ、生活力のある大人!

ISBN:978-4-309-61705-3
定価1,404円(税込)

森下えみこイラスト

イラストマンガ家。女性の共感を呼ぶコミックエッセイが人気。『私の敬語正しいと思っていたけれど。』『キャベツのせん切り、できますか?』『私のテーブルマナー本当に大丈夫?』など。

監修 井出杏海/クライ・ムキ/木村由依/毎田祥子

宇宙を仕事にしよう!

宇宙を仕事にしよう!

宇宙にかかわる仕事って、宇宙飛行士以外に何があるの? 専門的な学校に通わないと入れないの? 宇宙を夢見る人たちの疑問に、先輩たちが自身の経験をもとにリアルに答えます。

ISBN:978-4-309-61704-6
定価1,404円(税込)

村沢譲

青山学院大学卒業。ライター。宇宙作家クラブ会員。映画「宇宙兄弟」や「オデッセイ」の設定や解説を担当。主な著作に『世界一わかりやすいロケットのはなし』『日の丸ロケッツ』『月への招待状』などがある。

昆虫たちの世渡り術

昆虫たちの世渡り術

奴隷をこき使うサムライアリ、子育てはアリ任せのシジミチョウ、求愛にプレゼントは欠かさないオドリバエ……生態系の下位にいる昆虫たちが、熾烈な世界で生き抜くユニークな生存戦略を伝授!

ISBN:978-4-309-61703-9
定価1,404円(税込)

海野和男

1947年生。昆虫写真家。東京農工大学の日高敏隆研究室で昆虫行動学を学び、アジアやアメリカの熱帯雨林地域で昆虫の擬態を長年撮影する。日本自然科学写真協会会長、日本動物行動学会会員、日本写真家協会会員。

学校では教えてくれない ゆかいな日本語

学校では教えてくれない ゆかいな日本語

普段使っている日本語、単なるコミュニケーションの道具だと思ったら大まちがい。遊び心に満ちた、ゆかいで、たのしいその世界を知って、言語の達人になろう。

ISBN:978-4-309-61702-2
定価1,404円(税込)

今野真二

1958年生まれ。清泉女子大学教授。日本語学専攻。『辞書をよむ』『漢字からみた日本語の歴史』『百年前の日本語』『かなづかいの歴史』『振仮名の歴史』など著書多数。

生命の始まりを探して 僕は生物学者になった

生命の始まりを探して 僕は生物学者になった

深海、砂漠、北極&南極、地底、そして宇宙へ……“生物学界のインディ・ジョーンズ”こと長沼センセイが、極限環境で出会ったフシギな生物の姿を通して「生命とは何か?」に迫る!

ISBN:978-4-309-61701-5
定価1,404円(税込)

長沼毅

1961年生。生物学者、広島大学大学院生物圏科学研究科教授。筑波大学大学院生物科学研究科博士過程修了。専門は極限環境の生物学、生物海洋学。著書に『形態の生命誌』『死なないやつら』等多数、テレビでも活躍。

マンガがあるじゃないか

マンガがあるじゃないか

全国の中高生へ、本当に面白い、とっておきの名作・傑作・衝撃作を教えます。木皿泉、ヤマザキマリ、宮田俊哉(Kis-My-Ft2)、佐渡島庸平、オカリナ(おかずクラブ)、高野秀行etc.

薦めるマンガガイドの決定版! さあ広大なマンガの荒野へ!

ISBN:978-4-309-61700-8
定価1,404円(税込)

河出書房新社編集部 編

著者
木皿泉/光浦靖子/ヤマザキマリ/坂東巳之助/みなもと太郎/吉川浩満/荻原規子/辛酸なめ子/オカリナ(おかずクラブ)/中野京子/中条省平/佐渡島庸平/香山リカ/春風亭一之輔/サンキュータツオ/ヨシダナギ/細谷佳正/長尾謙一郎/佐藤克文/宮田俊哉(Kis-My-Ft2)/永江朗/高野秀行/水島裕/西智子/飲茶/大橋智之/奥平邦彦/蒼井ブルー/宇野常寛

聞く力 話す力 インタビュー術入門

聞く力 話す力 インタビュー術入門

沢尻エリカ、玉三郎、カストロ議長…テレビ報道に携わって30年、千人を超える人々にインタビューしてきた名キャスターが実例を挙げながら贈る、人の心をひらく聞き方・話し方のヒント。

ISBN:978-4-309-61699-5
定価1,404円(税込)

松原 耕二

1960年山口県生まれ。「筑紫哲也NEWS23」「報道特集」のディレクターなどを経て、「ニュースの森」「NEWS23X」のメインキャスターをつとめる。現在、「週刊報道LIFE」のメインキャスター。

14歳からの宇宙論

14歳からの宇宙論

宇宙はいつ、どのように始まったのか? この先は? もう一つ別の宇宙がある?……最先端の科学によって次々と明らかにされた宇宙の姿を、世界をリードする物理学者がやさしく紐とく。

ISBN:978-4-309-61698-8
定価1,404円(税込)

佐藤 勝彦

1945年生。京都大学理学部物理学科卒。同博士課程修了、理学博士。自然科学研究機構長。専攻は宇宙論・宇宙物理学。主著に『インフレーション宇宙論』『宇宙論入門』『眠れなくなる宇宙のはなし』他多数。

発信力の育てかた

発信力の育てかた

ツイッター、ブログ、YouTube……これからは一人一人が発信者=ジャーナリストになる時代だ! 不特定多数の人に「伝える」ための基本がすぐに身につく、新時代の教科書。

ISBN:978-4-309-61697-1
定価1,404円(税込)

外岡 秀俊

1953年札幌市生まれ。76年、東大在学中に書いた『北帰行』で第13回文藝賞を受賞。現在、中原清一郎名義で小説家として、外岡秀俊名義でジャーナリストとして活躍。最新小説として『カノン』がある。

生き延びるための作文教室

生き延びるための作文教室

作文とはウソを書くことである! 学校では教えられない、ふつうでない作文のすすめ。個性的である必要はない。個性的に「見える」方法を教えよう。いつまでみんなと同じこと書いてるの?

ISBN:978-4-309-61696-4
定価1,404円(税込)

石原 千秋

1955年生まれ。早稲田大学教育学部・総合科学学術院教授(日本近代文学)。『読者はどこにいるのか』『受験国語が君を救う!』『教養としての大学受験国語』『『こころ』で読みなおす漱石文学』など。

14歳からの戦争のリアル

14歳からの戦争のリアル

実際、戦争へ行くってどういうことなの? 第二次大戦経験者、イラク帰還兵、戦場ボランティア、紛争解決人、韓国兵役拒否亡命者、元自衛隊員、出稼ぎ労働経験者にきく、戦争のリアル。

ISBN:978-4-309-61695-7
定価1,404円(税込)

雨宮 処凛

1975年生まれ。作家・活動家。2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国』でデビュー。以降、プレカリアート問題を中心に執筆。『右翼と左翼はどうちがう?』『14歳からの原発問題』等、著書多数。

世界を平和にするためのささやかな提案

世界を平和にするためのささやかな提案

いま、「世界を平和にする」ためになにができるのか? 22人が提案する、平和のためのアイデア。黒柳徹子、伊勢崎賢治、中川翔子、加古里子、最果タヒ、木村草太、春香クリスティーンetc.

ISBN:978-4-309-61694-0
定価1,296円(税込)

黒柳徹子/徳永進/中川翔子/永江朗/伊勢崎賢治/木村草太/香山リカ/ヨシタケシンスケ/田中優/島田裕巳/小島慶子/春香クリスティーン/辛酸なめ子/竹内薫/最果タヒ/山本敏晴/山極寿一/上坂すみれ/文月悠光/サヘル・ローズ/池澤春菜/加古里子

よのなかを変える技術

よのなかを変える技術』

君の絶望はよのなかを変える希望だ――この世界では必ず誰か困ってる。それは彼らが「よのなかの仕組み」から外れているから。困難を解決するための、一番やさしいソーシャルデザイン入門。

ISBN:978-4-309-61693-3
定価1,404円(税込)

今 一生

ライター、編集者。著書に、『ソーシャルデザイン50の方法』『日本一醜い親への手紙』『家を捨てよ、街へ出よう』『完全家出マニュアル』ほか多数。近年では全国で「社会起業支援サミット」を無料開催している。

夏目漱石、読んじゃえば?

夏目漱石、読んじゃえば?』

漱石って文豪と言われているけど面白いの? どう読めばいいの? そもそも小説の面白さって何? 奥泉光が全く新しい読み方、伝授します。香日ゆらによる漱石案内漫画付き。

ISBN:978-4-309-61692-6
定価1,404円(税込)

奥泉 光

1956年山形県生まれ。1986年に『地の鳥 天の魚群』でデビュー。1993年『ノヴァーリスの引用』で野間文芸新人賞、1994年『石の来歴』で芥川賞、2009年『神器』で野間文芸賞を受賞。

香日 ゆら

はじめての聖書

はじめての聖書

羊、クリスマス、十字架から、ノア、モーセ、イエス、罪、愛、最後の審判……聖書の重要ポイントをきわめて平易に説き直す。若い人びとへ送る、ほんものの聖書を読むための「予告編」。

ISBN:978-4-309-61691-9
定価1,404円(税込)

橋爪 大三郎

1948年、神奈川県生まれ。社会学者。『はじめての構造主義』、『世界がわかる宗教社会学入門』、『世界は宗教で動いてる』、『ふしぎなキリスト教』(共著)、『ゆかいな仏教』(共著)など著書多数。

世界の見方が変わる「数学」入門

世界の見方が変わる「数学」入門

地球の大きさはどうやって測ったの? 小数点って? 円周率? …小学校でも教わらなかった素朴な問いをやさしく紐解き、驚きに満ちた数の世界へご案内! 数学アレルギーだって治るかも。

ISBN:978-4-309-61690-2
定価1,404円(税込)

桜井 進

1968年生。サイエンスナビゲーター。東京工業大学理学部数学科、同大大学院卒業。在学中から予備校講師として活躍、数学や物理を楽しく生徒へ伝える。著書に『感動する!数学』『面白くて眠れなくなる数学』他。

真夜中のディズニーで考えた働く幸せ

真夜中のディズニーで考えた働く幸せ

落ち続けた入社試験、お客がいない夜のパークでの業務……。ベストセラー『ディズニーそうじの神様』の著者自らが、実際にディズニーで働きながら学んだ「仕事」と「人生」の意味を綴る。

ISBN:978-4-309-61688-9
定価1,404円(税込)

鎌田 洋

東京ディズニーランドオープンに伴い、初代ナイトカストーディアル(夜間清掃部門)・トレーナー兼スーパーバイザーに就任。その後、スタッフの指導・育成に携わったのち、'99年、ヴィジョナリー・ジャパン設立。

生き抜くための整体

生き抜くための整体

力を発揮したい時こそ、深い呼吸で力を抜こう。生きるのがグッと楽になる。自分の癖やしぐさを観察し、心のコンディションを整える方法を解説。身体と心をフワッとゆるめるメソッドも満載!

ISBN:978-4-309-61689-6
定価1,404円(税込)

片山 洋次郎

1950年生まれ。東京大学教養学部中退。現在、気響会整体道場を主宰。「野口整体」の思想に触発されながら独自の整体法の技術を創り上げた。身体の現場から「身も心もチョット楽になる方法」を提言している。

「がんばらない」人生相談

「がんばらない」人生相談

「人間はなんのために生きているのですか?」――お金儲けや競争社会、クダラヌ大人の誘惑に、まっすぐすくすくまき込まれないためのまわり道。人生になやむ中高生へおくる指南書。

ISBN:978-4-309-61686-5
定価1,296円(税込)

ひろ さちや

1936年、大阪生まれ。東京大学文学部印度哲学科卒。同大学院印度哲学専攻博士課程中退。今では仏教、インド思想の研究、執筆で活動。主著に『仏教の歴史』『親鸞』『「狂い」のすすめ』『「善人」のやめ方』など。

じぶんリセット

じぶんリセット

平凡でつまらない毎日をちょっと面白くする方法。「もしも、○○だったら……」と空想しながら、日常の「あたり前」をリセットすると、今まで気づかなかった新しい価値が見えてくる!

ISBN:978-4-309-61687-2
定価1,296円(税込)

小山 薫堂

放送作家。脚本家。東北芸術工科大学デザイン工学部企画構想学科長。1964年、熊本県天草市生まれ。脚本を手がけた映画『おくりびと』でアカデミー賞外国語部門賞を受賞。「くまモン」の生みの親でもある。

14歳からわかる生命倫理

14歳からわかる生命倫理

尊厳死、出生前診断、代理出産、臓器移植、デザイナーベビー……進歩し続ける医療を前に「命の格差」が広がっています。誰もが向き合うことになる「命」を巡る問題をイチから読み解く1冊。

ISBN:978-4-309-61685-8
定価1,296円(税込)

雨宮 処凛

1975年生まれ。作家・活動家。2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国』でデビュー。以降、プレカリアート問題を中心に執筆。『右翼と左翼はどうちがう?』『14歳からの原発問題』等、著書多数。

ちゃんとわかる消費税

ちゃんとわかる消費税

8%に増税される消費税。政治家のウソ、黙りこむマスコミ、増税を活用する大企業、増える滞納額……弱者を見捨てるこの税のしくみと問題点を正しく理解し、今こそイチから学び直す。

ISBN:978-4-309-61684-1
定価1,296円(税込)

斎藤 貴男

1958年東京生まれ。ジャーナリスト。早稲田大学商学部卒業。英国バーミンガム大学大学院修了。『機会不平等』『ルポ改憲潮流』『消費税のカラクリ』『「東京電力」研究 排除の系譜』等、著者多数。

偽善のすすめ

偽善のすすめ

人間の行う善は、すべて偽善だ。ならば、気が向いた時だけ善行をしよう。偽善者になろう!大切なのは、動機や気持ちではなく結果なのだから。歴史を踏まえ、本当の倫理とは何かを考える。

ISBN:978-4-309-61683-4
定価1,296円(税込)

パオロ・マッツァリーノ

イタリア生まれの戯作者。日本文化に造詣が深い。公式プロフィールにはイタリアン大学日本文化研究科卒とあるが大学自体の存在が未確認。著書に『反社会学講座』(ちくま文庫)、『つっこみ力』(ちくま新書)など。

医者になりたい君へ

医者になりたい君へ

14歳の夏に医者になろうと思い、日本初の難手術「バチスタ手術」を成功、世界の一線に立つ心臓外科医が医療と人々の姿、夢と現実、医学の可能性を綴る。命の最前線で見えたものとは――。

ISBN:978-4-309-61682-7
定価1,296円(税込)

須磨 久善

大阪医科大学卒業。須磨ハートクリニック院長、順天堂大学客員教授。世界初の胃大網動脈を用いた冠動脈バイパス手術や日本初のバチスタ手術を成功させ、ドラマ「医龍」「チームバチスタの栄光」等の監修も務める。

特別授業 “死”について話そう

特別授業 “死”について話そう

死について、何を学び、これから先をどう生きるのか――。いじめや自殺など、思春期を迎え、生きることの難しさに直面する10代に向けて、全18教科、豪華教授陣が誌上特別授業を開講。

ISBN:978-4-309-61681-0
定価1,296円(税込)

和合亮一/佐々涼子/島田裕巳/角幡唯介/森川すいめい/伊沢正名/川口有美子/畑正憲/酒井順子/園子温/元村有希子/最果タヒ/中森明夫/本郷和人/湯山玲子/佐治晴夫/遠藤秀紀/徳永進

戦後日本史の考え方・学び方

戦後日本史の考え方・学び方

占領、55年体制、高度経済成長、バブル、沖縄や在日コリアンから見た戦後、そして今――これだけは知っておきたい重要ポイントを熱血レクチャー。未来を生きる人のための新しい歴史入門。

ISBN:978-4-309-61680-3
定価1,296円(税込)

成田 龍一

1951年、大阪市生まれ。日本女子大学人間社会学部教授(近現代日本史)。『近現代日本史と歴史学』『「戦争経験」の戦後史』『大正デモクラシー』『〈歴史〉はいかに語られるか』など。

学校では教えてくれない 人生を変える音楽

学校では教えてくれない 人生を変える音楽

時に励まし、時に癒し、時には人生をも変える力を持つ「音楽」。作家、学者、音楽家、アイドル、芸人……26名が薦める音楽ガイド。

ISBN:978-4-309-61679-7
定価1,296円(税込)

又吉直樹/宮下奈都 /みうらじゅん/小路幸也/乙武洋匡/松井咲子(AKB48)/西研/山田ズーニー/町田康/辛酸なめ子/高嶋ちさ子/林丹丹/浦沢直樹/柴田元幸/池辺晋一郎/池谷裕二/桜井進/遠藤秀紀/本川達雄/清塚信也/角田光代/雨宮処凛/小手鞠るい/近藤良平/大崎善生/今日マチ子

自分はバカかもしれないと思ったときに読む本

自分はバカかもしれないと思ったときに読む本

バカはこうしてつくられる! 人気サイエンス作家が、バカをこじらせないための秘訣を伝授。アタマをやわらかくする思考問題付き。

ISBN:978-4-309-61678-0
定価1,296円(税込)

竹内薫

1960年、東京都生まれ。サイエンス作家。科学評論、エッセイ、講演などを幅広くこなす。NHK「サイエンスZERO」ナビゲーター、フジテレビ系「たけしのコマ大数学科」解説などテレビでも活躍中。著書多数。

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読書案内 の記事一覧

2015.08.31

遠くの戦争と近くのファンタジー

 戦後70年の今年の夏もそろそろ終わり、各メディアの戦争特集もひととおり出揃いましたね。今30歳の私は、戦後60年、50年の夏の記憶がありますが、今年の夏ほど戦争を身近に感じた夏はありませんでした。
 そのいちばんの理由は、安全保障関連法案の審議です。
 うちの近所にも自衛官募集のポスターが貼ってあり、「誰かを守れる自分になろう。」のキャッチコピーとともに自衛官と美少女のイラストが。絵がかわいかったので気になって調べてみたところ、「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」というアニメと防衛省がコラボしたポスターでした。公式サイトによれば「GATE」は、オタクの自衛官の青年が、東京に突如現れたゲート(門)から侵入してきたモンスター軍を倒し、さらに門の奥の異世界に行って、エルフの美少女や魔法少女に協力して戦うファンタジーアニメだそうです。ちょっとおもしろそう。
 もし私が10代の頃にこのポスターを見ていたら、「誰かを守りたい!」と憧れたかもしれません。……でも、いったい何から守るのか?

 実際に10代の頃に読んで、今もずっと心に残っている本があります。20年前に翻訳された『弟の戦争』というイギリスの児童文学です。読んだことのある人も多いかもしれません。1990年の平和なイギリスの家庭を舞台に、主人公の15歳の男の子トムが、ちょっと不思議な力を持つ12歳の弟の身に起きたことを語ります。
 弟のアンディは幼いころから感受性が豊かで、庭先でケガをした子リスや、新聞で見た飢饉の写真にも激しく感情移入してしまう子。湾岸戦争が始まったその夏、アンディが突然、知らないはずのアラビア語を話しだし、トムに「自分はイラク軍の少年兵だ」と言い始めます。ニュースで多国籍軍の快進撃の様子が伝えられると同時に、毎夜、弟の口からは少年兵の戦場での暮らしが生々しく語られるように。
 爆撃が激化するにつれて、アンディは徐々に少年兵の意識に支配され、自分の意志では“こちら側”に戻ってこられなくなります。どうして自分の弟だけが、そんな目に合わなくてはならないのか。
 戦争は「遠い国の、テレビの中のもの」でしかなかった10代の私は、迫力ある描写と弟を思う兄の気持ちにぐいぐいと惹きつけられました。物語は意外な展開で幕を閉じますが、子どもにも大人にも、「想像すること」、「共感すること」の難しさと、その意味を改めて問いかけてきます。

 日本はさまざまな努力によって戦後70年を迎えることができましたが、世界では常にどこかしらで紛争が起きています。日々の生活に追われているとつい自分の目の前のことだけでいっぱいになりがちですが、広い視野で他者への共感と想像力を持つことが、この世界を幸福に生き延びるためのヒントのような気がします。
(編集部 T垣)

                                                            *『弟の戦争』(ロバート・ウェストール作/原田 勝訳、徳間書店)
 

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2015.08.12

それぞれの終戦を読む

今年は戦後70年。映画、テレビ、舞台、美術館、公文書館……と各メディアでさまざまに太平洋戦争が取り上げられています。

最近観て印象深かったものは、原田眞人監督の映画「日本のいちばん長い日」と、劇団青年座の舞台「外交官」(野木萌葱さん作)の2作品です。

「日本のいちばん長い日」は、鈴木貫太郎総理、阿南惟幾陸軍大臣、迫水久常内閣書記官長、そして昭和天皇を中心に、終戦への苦闘が描かれます。

「外交官」は広田弘毅、松岡洋右、東郷茂徳、重光葵、白鳥敏夫という、戦争の重大な局面に関わった5人の外交官が開戦から終戦に至る外交について論じ合う、架空のシチュエーションにおける会話劇です。彼らのやり取りから、外交とは何か、なぜ泥沼化を止められなかったのかが浮かび上がってくる、素晴らしい舞台でした。

観た後、今まで知っていた人物もそうでない人物も、好感情を抱いていた人もそうでない人も、新たに気になってたまらなくなる2作品でした。

さて、この両作品とも、戦争に関わったさまざまな人の記録や回想録を基にドラマとして作り上げられたものです。これらはたくさん公刊されていて、私たちは書店や図書館などで簡単に読むことができます。文庫になっているものも多いです。

この2作に関連する人物だけでも、『昭和天皇独白録』『鈴木貫太郎自伝』、迫水久常『大日本帝国最後の四か月』(河出文庫より7月刊行いたしました)、下村宏の『終戦秘史』、重光葵の『昭和の動乱』、東郷茂徳の『時代の一面』などがあります。

当人が語る回想録・自伝は、その時その立場にいた人でしか書けない、生々しい体験や感情の宝庫であり、とても貴重なものです。一人だけでなく複数の回想録を読んで比べて、“ちょっとこの証言違うのでは?”と探してみるのも一興です。

さらに、ありがたいことにこれらは語り口調だったり、人間くさい感情が見える記述があったりと、読みやすいものが多いのです。この人、気難しそうだけどこんな愉快な人だったんだ、など、身近に感じてその人への視点が変わることもあったりします。(迫水久常の回想録では、急に老け込んだ枢密院議長にわけをきいたら、暴徒に家を焼き払われた時に入れ歯も焼かれてしまったんだよ、とニヤリと答えられたという記述も……) 戦争ものは難しそうだし……という人にも、おすすめ!

戦後70年の夏。70年前の夏を生きた人々の気持ちに触れてみるのはいかがでしょうか?

(編集N・I)

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2015.05.21

芥川龍之介、読んじゃえば?

芥川は最近、すっかり人気がなくなってしまったのでしょうか。どうもあまり読まれているフシがありません。このシリーズで先だって刊行した夏目漱石とは好対照。奥泉光さんのように、楽しく芥川を解説してくれる書き手は今後あらわれるのでしょうか?

個人的に芥川の最高傑作だと思っているのは「トロッコ」という作品です。読んだこと、ありますか?

かねてトロッコにのってみたいと願ってきた、良平という8歳の男の子が、二人の若い土工に手伝わせてもらい、登り坂ではトロッコを黙々と押し、下りには飛びのって、ずいぶん遠くまで来たところ、日も暮れてきたのに、「もう帰んな」とひとり放り出されます。

近ごろ涙腺がゆるんできたせいか、もうこの時点でウルウルきてしまうのは私だけでしょうか。

良平はともかく、無我夢中に線路ぞいを走りつづけます。何度もべそをかきながら。「ときどき涙がこみあげてくると、しぜんに顔がゆがんでくる」。短いなかに、見事に少年の心細い感じが描かれています。

ようやく家に帰りついた良平は、大声をあげてわっと泣きださずにはいられません。わかるなあ。なんとここで次の一文、

「あの遠い道をかけとおしてきた、いままでの心細さをふりかえると、いくら大声に泣きつづけても、たりない気持ちに迫られながら、……」

芥川、説明しすぎ。みんな、わかってますから~。そうとう読者を信用していませんね、この人。多くのことを語らずに読者に投げ出した漱石とはこのあたりも好対照。けれども、これぞ芥川。憎めません。

圧巻は最終段落。この話、じつは26歳の良平が思いだしているものであることが明かされます。「塵労に疲れた」彼が。普通は、ここに芥川の自死の影(「ぼんやりした不安」!)を嗅ぎとるんでしょうけれど、それよりはるかに普遍的な心境のように読めてしまうのは、私もいささか疲れているのでしょうか……。
(編集F)

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子供の頃からこの本で読んでます(偕成社刊、1982年10月34刷)。

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2014.10.27

三四郎は白い歯がお好き

 夏目漱石『三四郎』は、作品タイトルのせいもあって、上京してきた三四郎が東京で個性的な人物たちに出会って成長していく物語、というふうについ読んでしまいがち。実際、長くそのように読まれてきたふしがあります。

 でも、そんなふうに一つの方向ばかりから読んでいたのではもったいない。ふつうとは違った角度から読んでみると、読書の愉しみは倍増するのではないでしょうか。

 「主人公」という言葉がありますが、これこそ読み方の幅を狭めてしまう元凶です。『三四郎』の主人公は三四郎ではない、と考えてみると俄然面白くなってきます。

 どの登場人物の視点を選んでも読者のご自由ですが、外せないのはなんといっても美禰子。三四郎の視点から勝手に「謎の女」にされちゃっている彼女の視点から、この作品を読み直してみてはいかがでしょう?

 たとえば文芸評論家の斎藤美奈子さんは、婚期を逃しつつある美禰子が三四郎を利用しながら婚活に励むもあえなく失敗する「婚活失敗小説」であると読んでいます。なるほど!

 三四郎の視点から読むにしても、一歩ディテールにこだわるとさらに面白くなります。それこそ三四郎の「目線」はどこに向けられているか。彼は、まあ有り体にいえば、女のことばかり考えていますが、たぶん「歯フェチ」です(笑)。はじめから、美禰子の「奇麗な歯」に魅せられ、彼女の「白い歯」を見たいがために近づいているのではないかと思うくらい、歯を(今風にいえば)「ガン見」しているのです。

 漱石は、美禰子と三四郎の距離感を、急に「女」「男」と呼んだりして見事に描き分けているのですが、美禰子の「白い歯」はなかなかに重要な役割を果たしています。私たちだって、異性の歯並びとか気になることありますよね、すごいリアリティですよ(美禰子の歯には反っ歯(出っ歯)疑惑もあるのですが……)。

 ちなみに、三四郎の歯へのこだわりは美禰子にばかり向けられているわけではありません。かの広田先生との場面――「広田さんは髭の下から歯を出して笑った。割合に奇麗な歯を持っている」。男もか! 実は、歯で人を判断するイヤなやつなのかもしれません。

 ……あくまでご参考まで。
 漱石のすごいところは、その作品を読むことが面白いだけでなく、ほかの人がどう読んだかを読むこともまた面白いこと。『三四郎』がこれまでどう読まれてきて、いまどう読むことができるのか、それをまとめてみた本があります。石原千秋・責任編集『夏目漱石『三四郎』をどう読むか』。作家や評論家の方々がさまざまな視点から『三四郎』を読み解いていて、この作品の奥の深さを実感できると思います。よかったらチャレンジしてみてください(上記の斎藤美奈子さんのエッセイも収録されていますよ)。
(編集F)
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2014.10.15

夢十夜

高校生の時、国語の教科書に夏目漱石の『夢十夜』が載っていました。
なかでも最初の夜の「第一夜」の話が一番好きでした。
ご存知の方も多いと思いますが、舞台は主人公の「私」が見た夢のなか。
 
 私の前には、女が一人横たわっていて「もう死にます」と言う。死んだら自分を埋めてほしい。そして、100年待っていてほしい、また会いにくるから、と言うのです。
私は女がそう言うものだから、言われるままに死んだ女を土に埋めて、くる日もくる日も墓の前で待ち続ける。日が昇り、日が沈み、また日が昇る…延々と、その繰り返し。
私は、いつの頃からか、女が嘘を言ったのではないか、と思うようになった。女の言葉を信じ込んで、自分は待ち続けているだけではないか。
 すると、女を埋めた石の下から青い茎が顔を出し、見る間に私の胸のあたりまで伸びて、茎の先の白い百合のつぼみが、ふっくらと、花開いた。私は首を前に出してその花びらに接吻し、ふと遠い空に目をやると、暁の星がただ一つまたたいていた。
「100年は、もう来ていたのだな」とそのとき私は初めて気がついた――

という話です。

 情景もすこぶる美しいのですが、何よりもその時の自分の心を占めたのは、夢見がちだったせいか「100年待つ」という究極さでした。日々さまざまな出来事が起こり、喜怒哀楽どんな感情のかけらも七転八倒して変わっていくなかで、待ち続けられるなんてほとんどSFだったのです。でも、100年の時間の流れ方は、自分がそれまで思っていたものとはなんとなく違っているようでした。

 少しだけ、話がずれるかもしれませんが、宇宙物理学者の佐治晴夫先生という方がいます。時間とはどのようにして生まれたのか、宇宙の果てはどのようになっているのか、といったことを研究している科学者です。佐治先生が、以前ある小学校で行った宇宙についての講演の最後に、「この世で一番伝わるのが 早いものはなんだと思う?」と質問をしました。
「ロケット!」「飛行機!」「光!」…という意見が飛び交うなか、4年生の女の子が遠慮がちに「想い」と答えました。
その女の子は、つい最近、大好きなおばあちゃんを亡くしたばかりでした。
おばあちゃんはお星さまになったけど、自分がおばあちゃんのことを思うと、すぐにおばあちゃんがそばにいるような気がするから、と。

第一夜の話に通じるところがあるみたいです。
距離や時間の不思議を、大人になればなるほど感じるように思います。

(編集部 T野)

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