2013.01.01
あけましておめでとうございます!
新年あけましておめでとうございます! 西島です。
昨年2012年は単行本が共著も含めて5冊も刊行されました。95年の青春を描いた『I Care Because You Do』。刊行の遅れたシリーズ四作目『世界の終わりの魔法使いIV』。震災後に始めた連載『Young,Alive,in Love』『すべてがちょっとず優しい世界』。あとはさやわかさんと二人で講師を務めるワークショップ『ひらめき☆マンガ学校』の二巻。
これはちょっと多いですね。2011年の混乱というかしわ寄せが一気に噴き出した印象です。講談社から4冊も刊行されているのはちょっと異常だったかもしれません。
僕はマンガ家なので、「作品化」しないと現実をうまく捕えられないところがあります。『I Care Because You Do』と『すべてがちょっとず優しい世界』とでは、価値観が反転しているように感じるかもしれませんが、その時々の素直な思い、感情が作品に出ていると思います。また、これは人や作品によると思いますが、僕の場合、どうしても作品の外側の動かしがたい現実がいつも丸ごと作品に封じ込められてしまう傾向があります。ま、素直なんです。わがままとも言えますけど。すみません。
中でも『すべてがちょっとず優しい世界』はいちばん印象深い作品です。震災後の2011年前半はネームをいくら描いても形にならずOKも出ず、悩んだ末に「現在」しか描けないとなんとか連載スタートできた作品。タッチや雰囲気も、これまでのものとはだいぶ異なるし、あ、こんな作品も僕に描けるんだなと、新鮮な驚きがありました。あと、「こういう作品を描いています」と人に渡しやすいところも気に入っていて、娘のピアノ教室の先生や、通っている整体の先生など、「一応あの人マンガ家らしいけど何やってんだろ?」というくらいの距離のご近所さんにも初めて作品を「あ、これ新刊です」とプレゼントしたりしています。初めてのことです。
いつもは疲れがちなペン入れも、あの作品だと癒されるというか、ペン入れの作業自体が心落ち着く作業になりました。これも不思議です。この先ずっと描いていたい世界が生まれたと感じています。続編が必要とされる内容ではないので、それをどうしたらいいのかは今年の課題ですね。考え中です。
さて、明けて2013年ですが、昨年の刊行ラッシュを経て少し気持ちが落ち着いています。昨年一昨年ののすごく混乱した状態から少し抜け出した感じ。そろそろ止めていた時計を動かそうかなという気分です。
「視えないもの」をテーマにした今のところ唯一の連載『Young,Alive,in Love』が描き出すラブコメディはまだまだ続きますが、もう一本、今年はいよいよあれを進めなくてはと考えています。ずっと前に連載が止まってしまったあの作品。IKKI本誌で「描けない言い訳」をずっと連載していたあの作品。実は10巻第一話の原稿はすでに年末入稿済みで、今まさに休日返上で2話目をペン入れ中なあの作品・・・・。
というわけで、お待たせしました。そろそろ戦争再開だド!(おばあちゃん)本年もよろしくおねがいします。
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