著作権者・著作権継承者の皆様へ
2009年06月01日
(※以下は弊社ホームページ「最新ニュース」に4/15付けで掲載した文書です。)
平素は当社の出版活動にご支援、ご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、先般より新聞等で報道されております通り、米国での「Google(グーグル)ブック検索訴訟」について、Googleとアメリカの権利者団体(米作家組合・米出版協会会員社)が2008年10月、和解合意に至りました。この訴訟は米国法制度上の「クラスアクション」と認定されたため、米国内だけでなく、日本を含むベルヌ条約を批准した国のすべての著作権者および出版社(以降「権利者」といいます)に和解の効力が及ぶ見込みとなりました。
[訴訟に関する経緯、概要]
Googleは2004年から世界中の書籍の内容をインターネットで検索可能とすることを目標に掲げ、米国の大学図書館等と提携し、既に700万冊の蔵書をスキャンし、データベース化し、書籍検索、抜粋表示等に利用しています。これらは著作権者の許諾なしに行われたため、このような行為は著作権侵害であるとして、アメリカの権利者団体が訴訟を提起しました。この訴訟について、昨年10月に両者は和解することに合意し、この和解合意は同11月に米裁判所に暫定承認されました。
この和解は、2009年7月の正式承認で確定する見通しで、和解内容は現段階における暫定的なものですが、下記のようになります。
[和解内容のポイント]
和解の対象は、2009年1月5日以前に出版された書籍となります。
和解対象書籍に対し、Googleは
(A)2009年5月5日までに無許諾でデジタル化を行った書籍について、解決金として1冊あたり60ドルを支払う
(B)今後Googleが行う書籍データを利用したサービスにより発生する収益の63%を権利者に分配する
これによりGoogleが今後もデジタル化を継続し、非独占的に「団体や個人へのオンライン販売」「公共図書館等による無償アクセス」「ページ表示や抜粋表示」等(これらを「表示使用」といいます)の利用を行うことを認めるというものです。この利用は米国内に限定されています。
これに対し、我々権利者がとりうる選択肢は以下の通りです。
(1)和解に参加し、Googleによるすべての使用を認める
(2)和解に参加し、表示使用から除外する (いつでも除外、復活は可能)
(3)和解に参加し、すべての利用から特定の書籍を削除する (削除期限は2011/04/05まで)
(4)和解に参加することを拒否する (通知期限は2009/05/05まで)
(5)和解に異議申し立てを行う (申し立ては米裁判所へ2009/05/05まで)
(4)~(5)の和解に参加しない場合、2009年5月5日までに申し出をする必要があるため、時間的な余裕はあまりありません。
本件に関し、小社では、あまりに一方的なやり方に正直困惑しておりますが、どのような対応をとるのが最も有利であるか、慎重に検討を重ねました。
(4)を選択した場合、Googleや提携図書館を相手に新たな訴訟提起や抗議を行うことはできますが、膨大な費用と労力が必要となることが予想されます。さらに、Googleは当初この利用を「フェアユース(公正利用)」であると主張しておりましたので、和解拒否をしたとしても、Googleが現在の利用をやめるという保証はありません。
(5)を選択した場合、異議申し立ては米裁判所へ行う必要があり、やはり膨大な費用と労力が必要となることが予想されます。異議を却下された場合は現条件の和解に拘束されることになります。
一方(1)~(3)いずれかを選択し、和解に参加すれば、「表示使用からの除外」もしくは「特定書籍の削除」を権利者側の意思に基づいて確実に実行できます。
以上のように検討しました末、小社ではひとまず和解拒否は表明せず、(2)もしくは(3)を選択する方向で、手続きをさせていただきたいと考えています。本和解が今年7月に正式承認され、和解の内容が確定次第、弊社方針も正式に決定し、皆様にお知らせいたします。
著作権者の皆様には、弊社方針にご賛同いただけます場合は問題ございませんが、もしご賛同いただけず、(4)「和解を拒否する」(5)「和解に異議申し立てを行う」を選択するというお考えの方がいらっしゃいましたら、その件につきご相談させていただきたいと存じますので、4月24日(金)までに下記へご連絡下さいますようお願い申し上げます。なお、4月25日(土)以降は、あいにく連休が重なりますため、恐縮ですがご自身で和解拒否等の手続きを行っていただくことになりますのでご了承下さい。また、(1)~(5)いずれにかかわらず、小社での手続き代行を希望されない場合も、恐縮ですがご一報いただければと存じます。
今後、本件に関する著作権者の皆様へのご連絡は、誠に勝手ながら弊社ホームページ上で行ってまいりたいと考えております。メールでのご連絡が可能な方々へは、随時ホームページの更新情報をメールにてお知らせすることも予定しております。メールアドレスをお持ちでしたらぜひ下記までお知らせいただきますよう、お願いいたします。書類の郵送もしくはFAXでのご連絡を希望される方は、その旨小社までご連絡をお願いいたします。
以上、複雑でわかりづらい部分もあろうかと思いますが、ご不明な点がございましたら、下記までご遠慮なくお問合せ下さい。何卒ご確認、ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
2009年 4月
株式会社河出書房新社
代表取締役社長 若森繁男
★ 本件に関するお問合せ、ご連絡は、下記まで ★
お問合せの際は、「グーグルの件です」と窓口の者にお伝え願います。
窓口は、ご高著の担当編集者もしくは、河出書房新社編集部となります。
電話 03-3404-8611
FAX 03-3404-6196
Google ブック検索和解サイト
http://books.google.com/booksrightsholders/
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