岩井志麻子|嘘つき王国の豚姫
「このままじゃあ、殺される」
もっともっと狂え、この地獄から抜け出すために……。
物心ついた頃からいじめられ続けてきた「私」。二階の自室だけが「私」の楽園。そこでの「私」は醜く肥った引きこもりではなく、みんなの憧れの美少女――。嘘に嘘を重ねた欲望の果てにあるものは? 『ぼっけえ、きょうてえ』から十年、ホラーの名手が放つあらたなる狂気と恐怖の世界!
2010年08月16日 更新
岩井志麻子 (いわい・しまこ)
1964年、岡山県生まれ。1999年「ぼっけえ、きょうてえ」で日本ホラー小説大賞受賞。2000年、同作を含む単行本『ぼっけえ、きょうてえ』で山本周五郎賞、2002年『trái cây(チャイ・コイ)』で婦人公論文芸賞、『自由戀愛』で島清恋愛文学賞を受賞する。著書として『岡山女』『痴情小説』『死後結婚』『べっぴんぢごく』『無傷の愛』『五月の独房にて』『雨月物語』等多数。
ご意見ご感想はこちらまで >> info@kawade.co.jp